◎水遣りの頻度について◎
基本的に根が張るまで(1年半くらい)と、根が張った後も乾燥の激しい夏場は
水を与えます。与え方は1本の植木に対して水鉢に1〜2杯くらい(バケツ一杯)の
水を表土が乾燥したら与えます。夏は乾燥が激しいので毎日、朝と夜の2回くらい。
1回にバケツ2杯でも多すぎることはありません。冬は5日に一度位の ペースで
朝だけ、春秋は2日に一度くらい・・・と言う感じです。
ただ、”乾き切る前に、水を遣り続ける”これはよくありません。
根が張るまでは「切らさず与えすぎず」でコツをつかんでがんばってください!
コンテナ栽培では、土の表面が乾くまで待ち、鉢底から水がでるまで充分に水を
与えて下さい。
◎根腐れかもしれない時◎
まず、事前にできることとして、土の状態を確認します。
植える前に、幅、深さ共に30〜40cm程、土を掘って、バケツに一杯の水を流し込み、
水はけを確認します。数十分で水が引けば大丈夫ですが、そうでない場合は、更に大きく、
深く土を掘り、排水の良い用土を入れたり、更に盛土をするなど対策を施して植えます。
雨が続いて土が過剰に湿っていたり、風通しが悪い場合は、湿度が高くなり樹木の状態が
悪くなります。根腐れしているかどうかは、明らかに、雨の後、いつまでも水が引かず、
土が濡れていたり、日頃から土が湿っている場合、根腐れを疑います。
ただ、よくあるのは、根腐れではないのに、根腐れを疑って掘ってしまうこと。
お写真を見せていただいたり、水遣りの状況をお聞きすると、そうではないことも多々。
掘り起す前に、一度ご連絡くださいませ。
その場合は、木を抜いて土を入れ替えるか、植える場所を変えなければいけませんが、
土の状態が悪い=根が張れていない、ので、最初に樹木を植えた時の根鉢のまま、土から
抜けると思います。最初に植えた時のように、根に土がついたままそっと掘り起こします。
土が落ちて根が露わになると、根が乾燥してしまい、状態が悪くなりますので気を付けて
掘り起しましょう。根鉢が麻布で覆われている場合は、麻布を取らないようにして下さい。
◎葉がしおれて、茶色くなってしまった◎
移植後、最初は土の状態を観察しながら水遣りをして下さっていることと思いますが、
梅雨に入り、雨も降るので・・・と自然に任せていたら、梅雨の間の晴天日や、梅雨が
明けて、ぐっと気温が高くなりだした頃、葉がしおれだし、茶色く変色し、葉が落ちて
きてしまった!
という御相談を多く承ります。
日当たりの良い場所であったり、排水が良すぎる土の場合は、思っている以上に水が
不足していることがあります。梅雨明け後の雨量の変化を補うため、特に初年度の夏は
水やりに注意してください。
水不足が原因で、葉が茶色く変色してしまったら、その葉は落として下さい。
枯れた葉が残っていると、無理に水を回してあげようと木が頑張ってしまいます。
次に、枝を爪で削り、幹の中が茶色くなっている所は既に枯れていると判断します。
カットする必要がありますので、少しづつ場所を替え、緑で生きている部分と、茶色く
枯れている部分の境を確認して頂き、茶色くなっているところから枝をカットします。
これで生きている部分のみ、水分と栄養がまわるようにします。
木全体が枯れてしまうことは余程ありません。
一部を切ればよみがえる確率は高いので 諦めて水遣りなど世話を止めてしまわずに、
根気良く、1〜2年つき合ってあげて下さい。
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◎届いた木が枯れているように見える?!◎
樹木屋の農園では、水遣り、肥料など樹木に必要な管理はしっかりしていますが、
自然のままで育てております。
ビニールハウスなどで過剰に保護された樹木ではないので、販売時には、葉が落ちたり、
色を変えたりと、自然のままの姿で配送することとなりますので、季節・時期的な事で、
お客様の御想像と違った見栄えで届くこともあるかと思います。
お客様の元では、ビニールハウスなどで管理されたようには、育てられません。
そこで、移植後の新しい環境に適応できるよう、自然のまま育てております。
また、移植の適期で無いものは出荷せず、適切な時期に出荷しております。
もう一点。ホームセンターなどと違い、出荷直前まで、農園で土に植えられた状態で
育てておりますので、根を切って掘り起こしてから、ずっと店頭に並んでいるもの
と比べても状態は良いものであると思っております。
このことより、配送過程でトラック中でなるべく長く保管されることが無いよう、
出荷日と到着日についても、お客様とご相談の上、決めております。
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◎支柱は必要ですか?◎
植え込んだ植木の大敵は「風」です。
やっと出てきた細根は成長に必要な水分や養分を一生懸命吸い上げます。
でも風で根元がぐらつくと、細根が切れてしまい、木が弱るきっかけとなります。
特に風当たりの強い場所でなくても、近頃は梅雨時も雨風が強かったり、台風など、
根付く前の樹木にとっては、どれも危険な風です。
支柱の設置はなかなかの力作業なのですが・・・根付くまでの期間、支柱で樹木を
守ってあげてください。
「樹木屋から樹木と支柱を一緒に出荷できませんか?」というご質問も多く承ります。
樹木と支柱を一緒に梱包することは、樹木を傷めてしまう恐れがあるため出来ません。
そこで、支柱だけ、別途送料を頂いて発送となりますと、大変割高になってしまいます。
お近くのホームセンターなどで、棒杭などの焼き杉丸太支柱をご購入下さいませ。
園芸コーナーもしくは、資材コーナーにあるかと思います。
樹高に合わせて支柱の長さも変えると良いですので、ホームセンターでしたら、
購入時にカットしてもらえるお店もあるかと思います。便利ですね。
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◎果樹を植えたら翌年には実がなりますか?◎
果樹に限らず、樹木は移植後、1年半程かけて新しい土地に根付きます。
その間、幹を伸ばしたり、花を咲かせたり、実を付けることよりも、根を伸ばす
ことに力が注がれます。
果樹によっては、有る程度の樹高がなければ実を付けない樹木もあります。
よって、植えてすぐ、または翌年に実が生ることは難しいとお考え下さい。
また、お送りした時点で、実が生っていたとしても、翌年も生るとは限りません。
◎果樹は必ず実がなりますか?◎
1本で結実しやすい果樹、2本異品種を植えなければ結実が難しい果樹など、
木によって違います。また、異品種を植えたとしても結実の確率が上がる
ということで、どちらの樹にも花が咲かなければいけません。
結実の確率をより上げるには、自家受粉をして頂くと良いでしょう。
◎生った実が落ちてしまった!◎
レモンの木に多い御質問ですが、レモンの木は、樹高が低いうちから花が沢山咲き、
実が付きます。ですが、樹高が低く、幹が細いうちから沢山の実を付けると、養分が
分散され、実が大きくなる前に、落ちてしまいます。
まず、実を重視するならば、花を摘み、2、3個に絞ると大きくてより美味しい実が生り、
花も楽しみたい場合は、花が終わった直後に花を摘み、2、3個に絞って頂く方法も
あります。ですが、やはり花を咲かせることに力を注いでしまうので、先に摘むよりは
実は小さくなってしまったり、味がおちてしまうこともあるかもしれません。
香りの良い花を付けておきたい、けれど、実も欲しい、悩みどころですが・・・用途に
合わせて管理してください。

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